カテゴリー別アーカイブ: 刑事事件・刑事弁護

下着の差入れ

逮捕・勾留されると,一定期間,警察や拘置所の留置場で生活をしなければなりません。
その際の衣服について,手持ちがなければ,留置施設が貸し出しをしてくれますが,
差し入れをすることもできます。
しかし,差し入れについては,各都道府県の警察によって,取扱の運用が異なりますし,
拘置所も警察とは異なります。
そのため,警察では差し入れできるけれども,拘置所では差し入れできないとか,
愛知県警では差し入れできるけれども,岐阜県警では差し入れできないなどの事態が起こります。
弁護士も,家族に頼まれて差し入れをすることがありますが,毎回,悩む物品がいくつかあります。

下着については(下着に限らずですが),
装飾品の付いたものは基本的に差し入れできません。
ちょっとしたリボンなどがあっても一律断られることもあります。

女性では,ブラジャーは差し入れできません。
タオルなどと同様,自傷行為に使われるおそれがあるからとされています。

実は,パッド付きのTシャツについても,留置施設の中での使用は認めていない警察が多いです。
その理由は明らかではありませんが,通達で禁止されているようです。
ただし,一部の警察署では,留置施設の外に出る場合,
例えば,実況見分であるとか,裁判への出頭の際には,使用を認めているため,
差入れ自体はできるというところもあります。
一方,一律差入れも認めず,留置施設の外に出る場合は,ブラジャーを貸し出すといった警察もあります。

弁護士としては,留置施設内での自傷行為等を防ぐ必要があることは認めますが,
パッド付きのシャツをはじめ,全く関係のないものまで禁止している警察などが多いなと言う印象です。

警察に家族が逮捕されてしまって,弁護を依頼したいという方は,お気軽に弁護士法人心までお問い合わせください。publicdomainq-0011833czr (1)

証人尋問の重要性

刑事裁判においては,罪を認めている自白事件においても,罪を争っている否認事件においても,
被告人,証人,情状証人についての尋問が極めて重要です。
民事事件の場合は,証人尋問はすべての事件で行われるわけではありませんので,
その重要性は低くみられがちですが,
逆に,証人尋問まで行くということは,事実関係などに争いがあるため,
極めて重要性が高いともいえます。

弁護士の中には,証人尋問の案を事件を担当する事務員に考えさせる人がいるということも聞いたことがありますが,
証人尋問は,極めて特殊な専門的技術が必要になりますので,訓練を受けていない事務員が考えられるとは思えません。

特に,緊張などでうまく答えられない依頼者や敵対する証人などでは,
証言の状況や表情などをみて尋問をしなければならないため,
用意した尋問事項はあくまで「案」であり,当日現場で聞くか聞かないかを瞬時に判断しなければなりません。
研修で
 「聞くか,聞かざるか,それが問題だ」と言っていた弁護士がいますが,
まさに正論だと思います。

そのため,詳細な尋問事項を用意して,それをただただ読み上げるだけの弁護士がいれば,
もしかしたら,それは注意が必要かもしれません。
もっとも,なんらの準備をしないで,だらだらと,まとまりがなく聞けば良いというものでもないため,
十尾は周到にする必要があります。
このさじ加減が重要であり,弁護士の腕の見せ所になります。

証人尋問が必要な事件のご相談は,弁護士法人心岐阜駅法律事務所までお問い合わせください。publicdomainq-0019201gzk

条例の改正

愛知県では,公衆に著しく迷惑をかける暴力的不良行為等の防止に関する条例が平成31年1月1日に改正されて,
名称も愛知県迷惑行為防止条例にかわりました。
この改正は,ストーカーや痴漢、のぞき見、盗撮などに対応するように改正されたものです。

盗撮行為に関しては,
1 不特定または多数の人が利用する場所・乗物が新たに規制対象場所となりました。
例えば,学校の教室,廊下や会社の事務所,マンション等のエントランス,階段,カラオケボックスの個室などです。

2 また,住居、浴場、便所、更衣室等の人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所も対象となりました。
例えば,住居,ホテル,会社のトイレ,更衣室などです。

3 さらに,のぞき見・盗撮に関する「規制行為」が拡大されて,盗撮目的で「写真機等」を設置する行為等が禁止されました。
そのため,のぞき見・盗撮目的でカメラを女性のスカート内に差し入れたものの,撮影を始める前に発覚した場合や撮影に失敗し,画像が残っていなかった場合でも処罰されることになります。

従前は,処罰できなかった行為についても処罰がなされるようになりました。

条例の抜け道を探して盗撮行為をすることはあってはなりませんが,罪刑法定主義の観点から処罰すべき行為は明確にしなければならないため,
条例の改正はとても重要です。

今回は愛知県の条例の貝瀬を取り上げましたが,各地の条例も順次改正がなされているので,盗撮などで処罰を受ける場合は,条例をきちんと確認をしなければなりません。

盗撮行為で刑事弁護を依頼されたい方は,お気軽に弁護士法人心岐阜駅法律事務所までお問い合わせ下さい。

通信傍受法

いわゆる通信傍受法が改正をされます。
通信傍受法は,一定の要件の下に,捜査機関が電話などの内容を傍受するという捜査手法について定めた法律です。
今回の通信傍受法の改正は多岐にわたりますが,何より大きいのは,対象犯罪が増加したということでしょう。
これまでは,
薬物関連犯罪
銃器関連犯罪
集団密航
組織的殺人
の4類型が対象犯罪でした。
2019年の改正では,
爆発物使用,未遂
殺人,同未遂
傷害,傷害致死
現住建造物等放火,同未遂
未成年者略取及び誘拐,営利目的等略取及び誘拐等
逮捕監禁,逮捕等致傷
詐欺等,恐喝,同未遂
窃盗,強盗,強盗致死,同未遂
児童ポルノ等の不特定多数に対する提供等,提供等目的による製造等
の9類型が対象犯罪に加わりました。

詐欺が加わったことで,オレオレ詐欺などの特殊詐欺も通信傍受の対象となります。
一人の国民としては,特殊詐欺の集団は早く捕まってもらい,少しでも被害がなくなるようになってほしいという気持ちもありますが,
通信傍受が濫用的に行われないかとか,弁護士と被疑者の通信は本当に大丈夫なのかなど,懸念材料も多くあります。

このような改正に応じた弁護士のアドバイスも必要となります。
先ほども述べたように,弁護士との通信かどうかを見極めるために,通信の冒頭を傍受されている可能性もあります。
そのため,弁護士は必ず「弁護士」であることを述べる必要がありますが,
いきなり本題に入らず,一定時間経過してから話す必要があったり,
重要な会話は電話ではなく,事務所で打合せをするなどのアドバイスです。

詐欺などの刑事弁護をご依頼の方はお気軽にお問い合わせください。

ゴールデンウィークのお知らせ

明日より弁護士法人心岐阜駅法律事務所では,ゴールデンウィークのお休みをいただきます。
お休みは,
平成31年4月27日(土)
平成31年4月28日(日)
平成31年4月29日(月)
平成31年4月30日(火)
令和元年5月1日(水)
令和元年5月2日(木)
令和元年5月3日(金)
令和元年5月4日(土)
令和元年5月5日(日)
令和元年5月6日(月)
となります。

新規の受付は,令和元年5月7日(火)となります。

この間に,逮捕,勾留されてしまった場合は,当番弁護士を呼ぶか,国選弁護人を選任してもらうかしてください。
当番弁護は,逮捕直後でも,法律相談を受けられる制度です。
その弁護士に依頼をすることもできますし,その後に,別の弁護士を依頼したり,国選弁護人を選任することもできます。
国選弁護人は,資力がない被疑者・被告人や,私選弁護人が見つからない被疑者・被告人に弁護人を付ける制度です。
国選弁護人を選任している状態で,私選弁護人を選任することもできます。
そうすると,国選弁護人は裁判所によって解任されることになります。
国選弁護人と相性が合わない,弁護方針に納得がいかない場合などに,後から私選弁護人を選任することになります。
もちろん,刑事事件では,常に事件が進行していますので,あらためてイチから話を聞かなければならない点で,
私選弁護人へのデメリットもありますが,やはり,納得した弁護士に刑事弁護を依頼すべきだと思います。

刑事免責制度

今年の6月から始まる司法取引制度と並ぶ重要な刑事訴訟法の改正が刑事免責制度です。

刑事免責制度は,他人の刑事事件で証人として証言する際に,

自己の証言拒絶権を剥奪して証言をさせる代わりに,

そこで証言した内容は,自分の刑事事件の証拠としては使えないというものです。

司法取引制度との大きな違いは,

司法取引制度が対象犯罪が決められているのに対し,

刑事免責制度は対象の限定はありません。

そのため,集団万引きでの共犯者の裁判に呼ばれて,刑事免責制度が利用されるということがありえます。

また,司法取引は,検察官の恩典が合意できるのに対し,

明治免責制度は,そのような合意は出来ません。

証言自体は使えませんが,それ以外の証拠で有罪とできるばあいは,

起訴されたり,重い求刑がなされたりすることがあります。

また,司法取引は弁護士の関与が必須であるのに対し,

刑事免責制度は弁護士の関与なく進められます。

以上の外観のとおり,実は,刑事免責制度の方が,適用範囲が広く,

検察官にとっては使いやすい,

被疑者・被告人にとっては,都合の悪い制度のようにも思えます。

いずれにしろ,まだ,具体的な運用については未知の部分がありますので,これからの実務を注視する必要があります。

岐阜で共犯の刑事事件でお困りの方は,お気軽に弁護士法人心岐阜駅法律事務所までお問い合わせ下さい。

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黙秘権と司法取引制度

平成30年6月より,刑事訴訟法が改正され,司法取引制度が始まります。

司法と売り引き制度は,誤解を恐れずにいえば,

背任罪や贈収賄罪などの特定犯罪において,“証言を検察官に買ってもらう制度”といえます。

すなわち,他人(標的者)を刑事処分するために必要な証言や物証について検察官に話す代わりに,

自分の刑事処分を軽くしてもらうものです。

そのためには,他人の刑事事件について,検察官がほしい証言等を保有していることが前提条件ですが,

その証言を司法取引の前に警察官や検察官に話さないことが重要です。

話してしまえば,もはや捜査機関側は“証言を買う”必要性がなくなるからです。

そこで重要となるのが,黙秘権です。

昨今の刑事弁護では,公判中心主義の関係もあり,特に裁判になる場合は黙秘権を全面的に行使すべきという傾向があります。

特に,否認事件や責任能力に問題がある事案で,ビデオによる録音録画がなされている場合は,

話してしまえばすべて記録に残ってしまうため,黙秘が原則であるとすらいえます。

しかし,被疑者が,取調室で警察官や検察官から追求を受ける際に,黙秘権を行使するのは心理的にも難しい場合があります。

そこで,弁護士と早急に面会し,適切なアドバイスと,黙秘権を行使すべきかどうか,司法取引を活用すべきかどうかを検討すれば,

黙秘権の行使も安心して行えます。

黙秘すべきかどうか,刑事弁護についてご相談があれば,お気軽にご相談ください。

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男が痴漢になる理由

男が痴漢になる理由」著者 精神保健福祉士・社会福祉士 斉藤章佳

平成29年8月25日発行 中央精版印刷株式会社

を購入し,読み始めました。

私選での刑事弁護では,在宅での取り調べが多い痴漢のご依頼が一定数あります。

痴漢をした事実を認めている場合,刑事弁護の主眼は,示談と再発防止策の策定になります。

再発防止策の策定の際には,反省を促すことはもちろん,なぜ自分が痴漢行為をしてしまったのかという

原因を深く探求することが必要です。

最初に弁護士にくる際は,「間が差した」「ストレスで」など,曖昧な原因を述べることが多いのですが,

よく聞いていくと,別のところに原因があったりします。

刑事弁護は,単純に被疑者・被告人の刑を軽くすればよいというものではなく,

罪を犯してしまった人の場合,二度と犯罪を犯さないよう,弁護人として出来ることをすることも含まれていると思います。

ただし,弁護士は,精神科の医師や臨床心理士,精神保健福祉士,社会福祉士などではないため,

精神面についての十分な知識があるわけではありません。

そこで,上記のような書籍や研修会などで,日々勉強をしなければなりません。

岐阜で痴漢をしてしまい,刑事弁護のご依頼を検討されている方は,お気軽に弁護士法人心岐阜駅法律事務所までお問い合わせください。

保釈中の被告人の身体検査について

少し前に刑事事件における保釈中の被告人が法廷で暴れてけがをさせるという事件が発生しました。

それを受けて,保釈中の被告人の身体検査,所持品検査を行う裁判所が増えてきました。

たとえば,名古屋地方裁判所では,保釈中の被告人について,判決期日に別室で金属探知機による身体検査と所持品検査が必ず行われます。

所持品については,判決終了まで弁護人が預かれば中身までは見られないなどの運用がなされているようです。

東京地方裁判所では弁護士などを除くすべての来庁者の身体検査,所持品検査を行っているので問題ありませんが,

被告人だけ行うというのは,無罪推定の原則から問題があるとも考えられています。

また,そもそも逮捕・勾留されていない被告人,つまり在宅事件の被告人と保釈中の被告人で対応が変わるというのもわかりません。

そのため,裁判所の運用には問題があるとも思えます。

一方,やはり裁判の場に凶器はもちろん,不必要なものを持ち込むべきではないというのは当然のことなので,

刑事弁護人としては,被告人にしかるべき指導をするのは当然なのでしょう。

どちらにせよ,保釈中は,保釈条件でさまざまな内容が制限されますし,保釈条件に違反すれば保釈保証金が没収されますので,

くれぐれも弁護士の指示に従ってください。

弁護士法人心では,刑事弁護のご相談を随時承っております。

保釈についても丁寧に説明をいたしますので,お気軽にご相談ください。