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司法取引

6月1日より,捜査・訴追協力型協議・合意制度が施行されました。

これは,他人の刑事事件について捜査等について協力をすると,

それに見合った恩典が検察庁から約束されるというものです。

恩典は,不起訴や軽い求刑などが法律で定められています。

ここで間違えてはならないのは,いわゆる自己負罪型司法取引制度ではないということです。

つまり,自分の罪を正直に話す代わりに,恩典の約束をもらうというものではありません。

そのため,典型的には,共犯事件が日本版司法取引制度となります。

もちろん,「取引」ですので,被疑者・被告人は,取引材料である共犯者など他人の刑事事件についての

重要な事実を知っていたり,証拠を保有できることが重要です。

その点では,取引をするためには,それ以前に情報を捜査機関に供述してはなりませんので,

黙秘をするなどが重要です。

一方,検察官としても,取引をするのは,通常の捜査では収集できないものについて,

司法取引を行うことになります。

そのため,現状では,司法取引が頻繁に行われるということはないと思います。

しかし,司法取引の対象事件では,弁護士は常に司法取引を念頭に刑事弁護を展開する必要があります。

あるいは,被疑事実は司法取引の対象犯罪ではないけれども,余罪が対象事件である場合もあります。

司法取引は,今後,運用が明らかになっていきますので,岐阜の刑事事件でも注意が必要です。