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交通事故被害相談@岐阜

交通事故で怪我をした場合、人身事故に切り替えるべきでしょうか?

  • 文責:所長 弁護士 古田裕佳
  • 最終更新日:2021年8月16日

1 原則として、人身事故に切り替えるべきです

交通事故が発生して警察に届け出ると、まずは物件事故として扱われます。

これは、怪我はなく、物が壊れただけの交通事故だと把握されるということです。

通院先の病院で診断書を取り付けて、警察に提出することによって、物件事故から人身事故に切り替わります。

後述の理由から、原則として、人身事故に切り替えるべきです。

2 人身事故に切り替えるべき理由

⑴ 物件事故のままでは加害者に刑事処分や行政処分がなされない

物件事故のままでは、物が壊れただけの交通事故とされるため、通常、加害者に対する刑事処分や行政処分はありません。

しかし、交通事故で怪我を負った被害者は、痛みなどの症状に苦しみ、日常生活や仕事にも相当な支障が生じることがあります。

このような被害者の状況に照らせば、加害者には刑事処分・行政処分が適切になされるよう、人身事故に切り替えるべきであるといえます。

⑵ 物件事故のままだと適正な等級認定や賠償を得られない可能性がある

加害者の任意保険会社が物損事故のままでも怪我の保障をしっかりすると言ったから、人身事故に切り替えなかったという声をよく聞きます。

しかし、怪我をすれば、通常、人身事故に切り替えるはずであり、あえて人身事故に切り替えていないのは、交通事故が軽微であったり、怪我が軽微であったからではないか、と誤解されることもあります。

その結果、後遺障害等級認定において、本来なら等級認定されるような事案でも非該当となってしまったり、賠償額についても適切とはとてもいえないような低額なものになってしまうこともあります。

⑶ 実況見分調書や刑事記録を取り付けることができる

人身事故に切り替えると、加害者に対する刑事手続が進みます。

その一環として、現場の状況や事故当時の状況を図面化したもの(実況見分調書といいます。)などが作成され、弁護士を通じて取り付けることができます。

有罪判決の場合には、刑事記録も取り付けることができます。

これらは、中立な第三者である警察等が作成した文書であるため、一般的には信用性が高いと考えられており、事故態様で揉めたときには、有力な証拠となることもあります。

3 人身事故にする場合の注意点

⑴ 事故発生から早めに人身事故に切り替える

交通事故から時間がたつと、当事者の記憶が薄れていったり、各種証拠も失われてしまいます。

そのため、事故発生から相当期間経過したのちに診断書を提出しようとしても、警察が受け取りを渋るようになります。

したがって、人身事故への切り替えは速やかに行うようにしましょう。

⑵ 被害者自身にも過失があれば、刑事処分や行政処分を受ける可能性もある

被害者にも過失がある場合に、人身事故に切り替えると、被害者にも刑事処分や行政処分がなされる可能性があります。

この場合には、人身事故にするメリットのみならず、デメリット・リスクなども考慮して、どちらを優先させるべきか決める必要があります。

4 弁護士にご相談ください

人身事故への切り替えは、交通事故発生後すぐに問題となります。

人身事故に切り替えたか否かは、等級認定や賠償額などに幅広い影響を及ぼします。

任意保険会社に言われるままにするのではなく、まずは、弁護士法人心 岐阜法律事務所にご相談ください。

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