「任意整理」に関するお役立ち情報
ギャンブルでできた借金の任意整理
1 基本的にギャンブルでできた借金でも任意整理は可能
任意整理は債務整理の方法のひとつであり、原則として借金の原因に関係なく利用可能です。
そのため、たとえ借金をした理由がギャンブルであっても、任意整理を行うこと自体は問題ありません。
任意整理は、裁判所を通さず、貸金業者等との直接交渉によって返済総額や返済期間(分割回数)を変更する手法であり、交渉の過程において借金の用途が問われることは多くはありません。
自己破産では、債務の形成原因がギャンブルである場合、免責が許可されないことがありますが、任意整理は債務者の方が返済意思と能力を示すことができれば、和解に至ることができる可能性は高いと考えられます。
2 任意整理の流れ
任意整理は、一般的には次のような流れで進行します。
弁護士に任意整理を依頼すると、まず弁護士から貸金業者等に対して、受任通知という書面が送付されます。
貸金業者等は受任通知を受け取ると、債務者の方への請求を一旦停止します。
これと並行して、弁護士費用の積立て(必要な場合)や提案する返済条件の検討を行います。
その後、弁護士が貸金業者等との間で交渉を行い、返済条件について双方が合意できたら和解書を取り交わします。
和解後は、和解書に記された返済条件に基づき、改めて返済していきます。
3 再発防止のために必要なこと
任意整理によって借金返済の負担を減らすことができても、借金を作った根本原因であるギャンブルを完全にやめないと、再び返済できないほどの借金をしてしまう可能性があります。
そのため、任意整理と並行して、ギャンブルを完全にやめるための対応も重要です。
まずは、家計表を作成するなどして家計をしっかりと可視化し、ギャンブルにお金を費やさないように管理することが基本になります。
債務整理の現場においては、いわゆるギャンブル依存症の可能性のある方も見受けられます。
多額の借金をしてしまうほどギャンブルにのめり込んでしまったということであれば、一度専門機関等で受診し、必要に応じてギャンブル依存症の治療を受けるなどの対応も検討するべき場合があります。