生命保険に関する判決について
生命保険約款に関する新たな最高裁判決が出されました。
同判決は,保険料未納の場合につき,「保険料払込期月後の1カ月のみを払い込み猶予期間とし,この期間内に保険料の払込み等がない場合,保険契約を失効させるとする」無催告失効条項が,1.自動貸付条項の存在や2.契約失効前に保険料払込みの督促を行う態勢等を整え,そのような実務上の運用が確実になされていたこと等を考慮して,消費者契約法10条に違反しないとしました。
保険が失効となれば,保険契約者は,万が一の際に,保険が下りないことになりますので,大変な事態を招く恐れがあります。
特に,弁護士が債務整理の依頼を受ける場合,依頼者さんが保険を継続すべきか否か,保険を失効させるか否か,依頼者さんにとって何が良いのかは常に考慮しておかねばなりません。
すなわち,債務整理(破産等)を行うに際して,必ず保険を解約しなくてはならないものではありませんので,解約返戻金の額等も考慮しながら依頼者さんの新たな生活に支障がないように弁護士は色々策を考えることになるのです。
弁護士に相談等される際には,ご自身のライフプラン等も踏まえてお話しされるとよいでしょう。