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「その他」に関するQ&A

犯罪の未遂はどのような場合に罪になるのですか?

  • 文責:所長 弁護士 古田裕佳
  • 最終更新日:2024年2月7日

1 未遂とは

⑴ 未遂とは

「未遂」とは、犯罪の実行行為に着手したが、これを遂げなかった場合のことを言います。

例えば、人を殺そうと思い、鋭利なナイフで心臓付近を刺したものの、致命傷に至らず、死亡に至らせられなかった場合には、殺人未遂となります。

⑵ 実行の着手

未遂が認められるためには、上記のとおり、犯罪の実行行為に着手が認められることが必要になってきます。

実行の着手については、学説上も争いがあります。

また、裁判例もいずれの見解に立つのか明確にはされていません。

ただ、主観説(実行の着手は、犯意が外部的に明確になったときと考える説)以外の学説は、おおよそ、結論の差異はないように思われます。

犯罪結果を引き起こす危険が発生した時点で、実行の着手が認められるということができるでしょう。

2 罪になる場合

どのような犯罪であっても、未遂が罰せられるわけではありません。

刑法は、原則として、既遂を処罰対象としています。

そのため、未遂は、例外規定と言えます。

各犯罪の条文において未遂罪の規定がある場合のみ、未遂が処罰の対象となります。

例えば、窃盗未遂、強盗未遂、詐欺未遂、殺人未遂などが処罰の対象となります。

3 未遂の量刑

未遂罪が成立とした場合、その量刑はどうなるのでしょうか。

当然のことですが、最終的な量刑は、裁判官が法定刑の範囲内で決めることとなります。

量刑を考慮するにあたり、未遂罪の場合、刑が減軽される可能性があります。

未遂にも2種類あります。

  1. ①障害未遂
  2. 通常想定される未遂で、犯罪の実行行為に着手したものの、これを遂げなかった場合を指します。

    この場合、任意的減軽事由となり、裁判官の裁量により、刑が減軽されることがあります。

  3. ②中止未遂
  4. 犯罪の実行行為に着手したものの、これを遂げなかった場合で、これが自己の意思により犯罪行為を中止した場合を指します。

    中止未遂の場合、必要的減免事由に該当するため、刑を必ず減軽または免除されることとなります。

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